変化する高等教育環境における大学組織のあり方について、「教マネを回すだけでは生き残れない」という問題意識から、深化と探索を両立させるダイナミックな教学マネジメントと、それを担うミドル教職員の役割を議論しました。



| 日時 | 2025年7月12日(土) |
|---|---|
| 会場 | 芝浦工業大学 豊洲キャンパス |
| 主催 | 大学リーダーシップ研究会 |
| 共催 | 理工学教育共同利用拠点(芝浦工業大学 教育イノベーション推進センター) |
| 参加者 | 68名(一般参加59名/主催・事務局9名) |
参加者数は、研究会が保有する第1〜9回の統合参加者データ(v13)にもとづく集計です。申込記録を基礎としているため、当日の実数とは若干の差がありえます。
大森学長は「教マネを回すだけでは生き残れない。深化と探索を融合し、ダイナミックな教学マネジメントが必要だ」と強調し、「映える」カリキュラムや科目の創出、螺旋状の教学マネジメントサイクル、地域連携といった具体例を示しました。
山本啓一からは、①マネジメントとリーダーシップの統合、②深化と探索の両立(両利きの経営)、③非公式ネットワークの活用、④組織開発による文化変革、の4要素からなるフレームワークを提示しました。ミドル教職員が、トップのビジョンを現場に翻訳し、現場の知を上層に媒介する役割を担うことが要点です。
榊原センター長からは、カリキュラムの整合性確保から主要授業科目の要件策定まで5年をかけたプロセスが説明されました。センターが「黒子」として学部・学科の自律性を重視し、「問い」の形で課題提起を行う仕組みが印象的でした。鈴木部長からは、改革総合支援事業12年連続選定の実績を背景に、授業評価アンケートを廃止し学生の自己評価型に転換する取り組みや、職員の人材育成について紹介がありました。
パネルディスカッションでは、芝浦工業大学の教育イノベーション推進センターが大学の内部質保証体制図には描かれていないという指摘がありました。真の改革エンジンが制度図には現れない「実践の領域」にある可能性を示しています。教授会を年4回に削減する「減らす」改革や、部署を超えた横断的なチーム編成の日常化も共有されました。
教学マネジメントと大学の生き残りを切り離さずに論じたことへの評価が中心です。学内で説明する糸口を得たという趣旨の記述が複数あり、職員主導で動かざるを得ない大学からの記述も目立ちます。
| 研究会全体の満足度 | 4.69 | |
|---|---|---|
| 基調講演 大森 昭生 | 4.71 | |
| キーワード報告 山本 啓一 | 4.71 | |
| 芝浦工大事例報告 | 4.74 | |
| パネルディスカッション | 4.54 | |
| フロア討議 | 4.31 | |
| 仕事との関連性・有用性 | 4.61 |
参加者アンケートの回答は36件(回答率52.9%)です。満足度は5段階で、数値が大きいほど高い評価を示します。
本研究会はJSPS科研費 基盤研究(C)「ダイナミックな教学マネジメント体制の構築〜ミドル教職員の育成と組織開発に向けて」(研究代表者:山本啓一)の助成を受けて開催しました。